美和桜酒造さんは広島県の県北。三次市三和にある日本酒の蔵元さんです。美和桜さんは地元産の酒米を使って醸造されています。そして、自社でも原料米を栽培されていて、特に吟醸や大吟醸のお酒は、全量を自社米で醸造されているという、こだわりの酒造りをされている蔵元さんです。
美和桜さんのお酒は、広島市では比較的手に入りやすいんですね。冷蔵庫陳列の酒屋さんでは、ひやおろし、にごり酒、なども販売されていることがあります。今回は、その美和桜さんの、「本醸造 生貯蔵酒」を試してみました。
生貯蔵酒というのは、瓶詰め前の一回だけ火入されたお酒です。一般的に日本酒は、タンクに貯蔵する前と瓶詰め前の二回火入れしますが、最初の一回だけ火入れしているものなんですね。
さてこのお酒ですが、いやぁ、一癖あるお酒ですねぇ。酒っぽい辛さがあるのですが、その奥になんとも言えないうま味があるんですよ。辛いんだけどあまり濃さを感じない。そして、のどを通したあと味がとてもいいんですね。
決して飲みやすい酒とは思えないんだけど、なぜかグングン飲んでしまいそうです。なんとも不思議なお酒です。
辛口の酒で日本酒度は3。この酒は冷酒が一番いいと思います。ぬる燗でも飲むことができますが、香りが酒っぽくなります。三次ということで山の料理、漬物や山菜、根菜、とくにて濃い味の煮込み料理が合うと思います。